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POPによる商品販促

プロローグ

就職活動中は、化粧品業界や広告業界などを志望していたが、当時雑貨店でアルバイトしていたこともあり、小売業にも視野を広げて就職試験を受けていた。大黒天物産は当時登録していた就職ナビに見ていた時に、偶然目に入った企業。順調に内定獲得までこぎつけた高藤は、「これが縁」と思い、入社することを決意した。入社後は店舗に配属され、2店舗目・3店舗目は新店の立ち上げに関わった。高藤は、当時は主流ではなかったPOP戦略を他店舗に先んじて店舗に導入した。お客様の動線から外れた売り場には「今、一番売りたい商品!」というストレートなPOPを、クリスマスシーズンにはサンタのPOPを作って掲示したところ、パートさんからの評判もよく、実際に売上数字にも大きく貢献していった。順調に店舗のキャリアを楽しんでいた高藤だが、ふと目にした社内公募に目がとまった――「POP制作担当者 募集」。全店舗でPOP販促を強化してくために新設されたポジションだった。新店で働いていたこともあり、「今私が店舗を抜けたら、大丈夫なんだろうか…」、POP制作をやりたい気持ちと現状の狭間で揺れ動いていた。

1章:周囲に応援されたキャリアチェンジ

高藤は「4年目同期研修」で本社に来ていた。その際に突然総務部長から「ナレーションできるんだよね?」と声をかけられた。映像制作の担当者がナレーターを探しているらしく、高藤が学生時代に放送部に所属していたこと、今も店内放送を担当していることから、店長が本社にナレーターとして推薦していたのだった。研修後に少しだけナレーションをした。そんなこともあり、総務部長と映像制作担当者は社内公募に悩む高藤に対して「POP制作担当に応募してみれば!」と背中を押してくれた。
決断しきれず、悩みながら店舗に戻ったが、高藤が店舗でPOPを作っているのを間近で見ている人からも「応募しなよ!」と背中を押してもらった。やろう、そう決意した。2015年6月1日の着任が決まった。異動後、最初に取り組んだのは、アウトレット商品を扱う「もんげぇ〜市場」におかれた500にも上る商品の手書きPOPを作成した。

2章: 初めて全店舗にPOPが配布される

ある時、社長からPOP作成の依頼が入った。当社の物流RMセンターで製造している「うどん、そば、豆腐」をお客様に強くアピールすることが目的だった。まずは、POP内に何をどう表現するかを企画していく必要がある。当社は「1円でも安く」を基本戦略としているため、安さだけのPRではなく、よりお客様が手に取りたくなるような訴求が必要である。実際に高藤は商品の季節にあわせて「ざるうどん」や「冷奴」などを作り、美味しく見えるような角度から何度も撮影を重ねていった。一言コピーやメッセージも考えてPOP全体を構成する。そして、背景や色合いを変えたパターンをいくつか作成した。
出来上がったPOPは、バイヤーのチェック、上司のチェックを受ける中で、修正指示を受けては作り直しを何度か繰り返していく。そして最終的には、社長・商品部部長・次長・全バイヤーが集まる商品会議で多数決によってPOPが決まった。今回の商品は全店舗で販売されている商品のため、当然ながら今回のPOPも全店舗に配布されていく。これが、高藤が作成したPOPが全店舗で使用される初めての案件となった。

3章: 想定していなかった厳しいフィードバック

無事に社長からの依頼案件を終えることができた高藤だが、一息つこうとしていた頃に今度は生鮮部門からPOP作成の依頼が入った。高藤自身は加工食品部門に在籍しているため、生鮮部門は他部門ということになる。高藤の担当範囲が、自部門にとどまらず、全部門に広がった瞬間だった。そして依頼は止まらなかった。早速、高藤はPOP作成に取り掛かり、依頼のあった生鮮部門のバイヤーに作成した複数パターンのPOPを送った。翌日、電話が掛ってきた――。
「これ、インパクトがないよね…」。高藤は作成したPOPの出来栄えに満足していただけに、電話口から聞こえてきたバイヤーのフィードバックに一瞬の戸惑いと、そして悔しさを覚えた。そして「パターンを変えてほしい」とも言われた。今まで高藤は一つのデザインの背景や色合いを変えるだけでパターンを増やしていたが、別人が作ったようなパターンも見てみたい、ということだった。

4章:次の目標は商品パッケージデザイン

高藤は発想を膨らますために経験を積むしかなかった。幸運にも毎月3~5件ほどのPOP制作依頼がある。それぞれ3~5パターンを作成するとなると9~15パターンのPOPを作成することになる。また毎月新商品を企画して販売しているBO戦略室とは綿密に連携しており、結果的に好評だった「手羽先」のPOP制作などでは高藤の自由な発想をPOPに盛り込むことができた。とにかく制作の“数”を積んで、デザインやコピーや、色の使い方、インパクトの出し方などのレパートリーを増やしていく。同時にデザイン力など自分自身の技術力の向上に努めた。何か分からないことがあれば映像の制作担当者にも相談した。数をこなし、技術力を高め、人に相談して知識や閃きを得る、その繰り返しで経験値を高めていった。
今、高藤は商品のパッケージも作っていきたいと思っている。社長はいずれパッケージも内製化したいという意向があるからだ。でも、高藤はまだ自ら手を上げられるレベルには到達していないと認識している。いつか自ら手を挙げ、また依頼があった時には胸を張って「できます!」と言えるように、今はひたすら制作の経験値を積んでいくしかないと考えている。

プロジェクトメンバー

高藤社員

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